「畠」は国字だから成り立ちとか部首とかどうでもよかった
「畠」じゃなくて「畑」という字が国字であることは知っていた。高校生のころ、漢詩を作ろうと思い立ち、田舎の畑の様子を読みたかったのだけれど、平仄を調べたら、国字だから平仄などなかったのだった。
おぼろげな記憶だと、仕方がないので「畠」で代用したような気がしていたのだが、「畠」も国字だ。当時創作物を書き留めるために使っていた実家のPCは、私が実家を離れて大学に進学しあと寿命を迎えた。だからあのとき、結局どうしたのかというのは今ではもう知りようがない。
こんなことを思い出したのは、「畠」という字を手書きする機会があり、上の部分が「白」なのか「自」なのかわからなかったからだ。
似たようなパーツを持つ「鼻」は「自分」の「自」で、これは実際の鼻の形を模していることは知っていた。スマホの辞書アプリの「漢辞海」を開くと、「畠」も国字だった。
「畠」にも「鼻」というのと同じような要素があるのかと思ったけれども、全然違っていて、そもそも「畠」の上の部分は「白」だった。白い田んぼということで、水のない田んぼのことを表しているのだという(でも、個人的には水が入った田んぼの方が光が反射して白く見えるような気がするのだが)。
でもとにかく、白い田んぼのことなのだと思えば、今後は迷うことはなくなる気がする。別にこの説明に腑が落ちたわけでは全然ないけれども、こうして調べた、という記憶とかけた時間が思い出すことをたすけてくれる。