ネクステージよりヴィンテージより仲本の英文法倶楽部でよい

ほとんどの受験生は高校で分厚い文法問題集を買わされています。ネクステージとか、アップグレード、とかヴィンテージとか、ひと昔(ふた昔?)前なら即ゼミ(英頻)とか。

でも、こういう問題集をやり遂げられた人ってどのくらいいるのでしょうか。もちろんやり遂げることができた人もいると思いますが、学校の定期テストや小テスト対策で付け焼き刃的にやったけど定着していない、という人がじつは多数派ではないでしょうか。

これらの問題集は使い所を間違えなければ、もちろん良い本ではあるのですが、多くの受験生にとっては必要がありません。英語が得意で、他の教科にも余裕がある難関大学志望者の復習用です。

ですからもちろん、早慶上智が第一志望の方には必要かもしれません。でも、地元の国立大学が第一志望の方、夢は早稲田でも実力はまだまだのあなたには少なくとも当面は必要のない本です。

では、なんで学校は必要のない本を買わせるのかというと、小テストがやりやすいからです。これらの本は一括購入すると出版社から小テスト作成用のアプリケーションがもらえるのです。

そんな学校側の事情は無視して、我々がやるべきことは、もっと問題数が少ない本を繰り返し、定着させ、全文法分野にわたる一定の力をつけることです。

だからほとんどの受験生にとっては、こんな本でいいのです。「仲本の英文法倶楽部」とか「これが入試に出る!英文法・語法問題ベスト400」とか。これらの本なら夏休み中に3周だって余裕でできるはずです。

「仲本の英文法倶楽部」は全297問。解説編を先に読んで問題を解くのが正しい使い方です。いきなり問題を解き始めるのに自信がない人はこちらが良いでしょう。この本の解説は丁寧というよりはコンパクトで要点を抑えた解説です。この解説を読んで「意味が全然わからない」ならば、まだ文法問題対策に入るには早いかもしれません。読解用の文法解説本から入ったほうがいいです。

「これが入試に出る!英文法・語法問題ベスト400」は、問題の一つ一つに解説が付いている形式です。ある程度自信のある人はこちらがいいでしょう。問題数も「仲本の英文法倶楽部」に比べて少し多いので、網羅性も高いです。これは本当に良い本。

これらを完璧にしたら、センターの過去問とかマーク模試の第二問の演習・復習すれば十分でしょう。それで解けない問題は、文法というより単語とか熟語の問題です。

センター過去問・マーク模試の文法問題はほとんど解けるのに、志望校の過去問の文法問題が解けない…という状況になって初めて、次の文法対策を考えましょう。