時間割引率と言う概念が分かりにくい理由
勝間和代さんのYou Tubeをみていると「時間割引率」という話が出てくる。
この「時間割引率」という概念が直感的にわかりにくい。しかもYou Tubeというものはじっくり聞くようなものではなく、なにか別の作業をしながら「ながら聞き」するようなものなので、一層わかりにくい。私もかつて理解するのに苦労した。
いつぞやの動画で勝間和代さんが「時間割引率」というのがなかなか視聴者の方に理解がしにくいみたいだ」というようなことおっしゃっていた。しかし、勝間さんが伝えたいこと自体は実は全然わかりにくくない。それは至ってシンプルで、「未来の自分にとってよいことをしよう」「未来の自分にとって悪いことはやめよう」というそれだけである。
言いたいことははわかりやすいのに、どうしてこうも「時間割引率」という概念がわかりにくのか。
ちょっと次のふたつについてどちらがよいものか考えてみてほしい。
1 割引率が高い
2 割引率が低い
どちらがよいものであるイメージをもつだろうか。多くの人が1の割引率が高いほうが良さそうなイメージを持つのではないか。なぜならアマゾンで買い物をするなら割引率が低いよりも割引率が高いほうがお得だからである。
直感的に割引率が高いほうに我々はよいイメージを持ってしまっている。
しかし時間割引率はその直感的イメージと逆なのだ。時間割引率は低ければ低いほどいいのだ。
- 時間割引率が高い→時間が経ったら得られる利益が減る→未来の自分にとってよくない
- 時間割引率が低い→時間が経っても得られる利益が減らない→未来の自分にとってよい
時間割引率は低ければ低いほどよい。マイナスのほうがよい。でも直感的に「割引率が高い」という言葉のほうに、我々は良いイメージを無意識に持ってしまっている。それゆえ勘違いをしたり、わかりにくいと感じたりする。
まとめ
「時間割引率」という概念がわかりにくいと思われる理由は、直感的なイメージとしては割引率が高いほうがいいイメージなのに、「時間割引率」は低ければ低いほどよいものだから。