個人投資家、トランプラリーの失敗を取り返せず

私は2016年トランプが大統領に就任する直前、ドル円のショートポジションをとった。

多く人が言うようにトランプでドル円が下がると思ったわけではない。ヒラリーが当選すると思っていて、そろそろリーマン・ショック後からの回復相場も終りを迎えると思って、リスクオフのドル円売りを予想したのだった。予想外にトランプが当選した。でも、大勢には影響がないと思った。だから、予想外にドル円が上がったとき、難平していった。

でも、まさか118円まで上がるなんて思わなかった。正直120円まで上がっていたら破産だった。なんとかボーナスを追証につぎ込み持ちこたえた。とはいえいつか下がると思っていた。

次に問題になったのは金利だった。日米金利差は開く一方で、スワップのマイナスはかなりの額になった。この状況で、もしまた118円に近づいたら持ちこたえられない。損切りせざるを得なかった。

一度ポジションは整理したが、また110円台前半で参戦した。目標額は最初にドル円売りポジションを持ち始めた100円〜103円を想定した。
2018年のトルコリラショックのときも、2019年のアップルショックのときも104円で跳ね返った。私はそのまま持ち続けてしまった。

今回のコロナショックで下落し始めたとき、今回は104円までにある程度は処分しようと思った。106円から徐々に決済していった。103円まで下がったときポジションの大部分を決済した。

でも、104円というこれまでの下値を下回ったことで、欲が出てしまった。今度こそ100円を割るのではないか。そうすると103円で決済したのがもったいなく感じた。私は103円に売りの指値を入れてもう一度参戦することにした。程なくして103円の指値は執行された。

ただ103円では止まらなかった。少し前に指値を入れて消し忘れていた106円と107円と108円の指値にも引っかかった。ポジションはもと(よりは少しだけ少ないけれど)に戻ってしまった。

とはいえ104〜108のレンジかななんて思っていた。

ドル円は110円を超えた。ドル需要が逼迫しているらしい。

いわゆる有事の円買いはキャリー・トレードの巻き戻しであるとの解説が的をいていると考えていた。

今回はユーロのほうが金利が低いので、資金調達通貨としてはユーロのほうが有利で。ユーロ高になり以前ほど円高は進まないのではないかとは思っていた。とはいえアメリカが大幅に利下げしたのだから、ドル円は下がるだろうとも思っていた。

ただユーロドルもドル高方向に進んでいた。FRBの利下げにも関わらず、債権の金利は上昇していた。

想定外の事態だった。想定外にドル円が上がっていく恐怖はもうトランプラリーのときで懲りごりだった。そして今は追証を入れる余裕がない。110円台でポジションを解除した。

トランプラリーの失敗を取り戻すべくこの4年耐えてきた。この相場はいつかは下がると思っていた。実際下がったのに欲を出した。

もう取り返せるかわからない。でも、「この取り返さないと」という思いが失敗の原因とも言える。

フラットに考えれば、アップルショックのときに決済できていたはずだ。

だからもうトランプラリーの失敗を取り返そうとするのはやめます。

今の状況をフラットに捉えられる投資家に私はなりたい。