2019年の投資戦略

AshidaiNet InvestmentsのIneto Ashida氏が、2019年の経済情勢と投資戦略についてインタビューに答えている。著名エコノミストやファンドマネージャーのなかでも強気派と弱気派に二分される2019年の経済予想であるが、Ashida氏は弱気派に属するようだ。Ashida氏は弱気予想の理由について次のように説明している。

アメリカをはじめ世界的に金融引き締めに動いている。いまの好景気を金融緩和バブルと捉えるなら、金融引き締めで逆回転しはじめるのが当然だろう。

先日のパウエルFRB議長の発言を受けてもその流れは変わらないという。

最も積極的に金融引き締めにかじを切っていたアメリカが、その手を多少緩めたとしても、(金融引き締めへの)大きな流れは変わらない。逆に、FRBが弱気ムードにお墨付きを与える事になり、さらなるリスクオフも起こりうる。

当然、投資戦略もリスクオフ・シナリオに沿ったものとなる。Ashida氏はおすすめの投資先として、日本株の売り・ドル円の売り・ドル建てゴールドの買い3つを挙げた。

トレンドとしては、リスクオフムードのなかで世界的な株安・円高を予想している。具体的な数字はまだ検討中だが、最低でも日経平均は18000円を割り、ドル円も2018年の安値や2019年初頭暴落時の104円までは下がるだろう。一時的に日経平均が2万円を超えたり、ドル円が110円を超えたりすれば絶好の仕込み時となる。

このように述べる一方で、下値が「どこまで下がるかは未知数」だとし、「緩やかなリクスオフで終わるのか、金融危機にまで発展するのかはまだわからない」という。金価格については、

リスクオフにせよ、FRBの利上げの停止による金利の下落にせよ、出口戦略の失敗によるインフレにせよ、ゴールドは買いだ

としつつ、歴史的に見てゴールドはまだやや高値に位置しているとも述べ、具体的な価格についてはお茶を濁した。